まりきたみゅねらむ*/安全ダイビング講座~第3回~機材チェック法 |
今回は予告した危険生物の話ではなく、安全ダイビングのための具体的機材チェック法をご紹介します。
すでに何度も述べていますが、ダイビングは自己責任のレジャーです。レンタル機材、もしくは自分の機材でも絶えず良好な状態にあるとは限りません。水中でトラブルに遭い事故を起こさないよう自分でしっかりと安全確認を行いましょう。
1. マスク
まず、マスクが顔にフィットしているか確かめましょう。方法は自分の顔にマスクをつけ鼻から軽く息を吸い下を向きます。このときストラップはしません。この状態でマスクが下に落っこちなければ、問題無しです。もしマスクが下に落ちた場合、マスクと顔の大きさがあってないか、どこかに穴があり空気が漏れている恐れがあります。このような状態で潜ると水中でマスクに水が浸入する恐れがあるので注意してください。また、マスクのストラップはあまりきつく締める必要はありません。きつすぎると頭痛の原因になります。
2. レギュレーター
レギュレーターはタンクにつけたバルブを開けた時点で必ず数回呼吸してみましょう。呼び空気源のオクトパスも同様にチェックします。またパージボタンが正常に作動するかしっかり確認してください。水中のでの命綱なので忘れずにチェックしてください。
3. BCD(ジャケット)
インフレーター、デフレーターボタンがしっかり作動するか確認してください。これらのボタンは海水がボタンの隙間に入り塩が噛むと、戻りが悪くなることがあります。特に、インフレーターボタンが戻らないと急浮上の原因になるので注意してください。そのほかにも、緊急排気バルブの位置やオーラルインフレートの正常作動もしっかり確認してください。
4. フィン
自分の足にフィットしたものを使用してください。足のサイズやフィンのサイズが合わないと、靴づれやこむら返りの原因になります。
5. ウェットスーツ
ゆるすぎると保温効果がなくなってしまいますが、きつすぎると血流が抑えられトラブルの原因になるので注意してください。特に首周りがきつすぎるものはさけてください。
6. タンク
必ず、排気口にOリングがついている事を確認してください。また、ついていても、切れたり割れたりしていても水中でエア漏れの原因になります。また、必ずバルブを開けるのを忘れないでください。ボートダイブでは、ガイドが一度あけたバルブをエア漏れ防止のため閉め直すことが良くあります。一度あけていても必ずダイビング開始前に確かめましょう。
7. エア
必ず残圧を確認しましょう通常200bar前後がダイビング前のタンクの気圧です。これより多すぎたり少なすぎたりした場合、スタッフに確認しましょう。
8. ウェイト
自分にあった適切なウェイトをつけましょう。タンクの材質や、ウェットスーツの厚さ、また精神状態によっても(呼吸が浅くなるため)ウェイト量は変わってきます。自分の適正ウェイトを覚えておくときは、そのときのタンク材質とウェットの厚さも覚えておくと良いでしょう。
9.バディチェック
ダイビング前に必ずバディ(パートナー)と上記の項目を互いにチェックし、よりあん全性を高めましょう。
毎度のことですが、これらの知識は講習で必ず習っているはずで、何も目新しい知識ではありません。しかし、忘れてしまったり、慣れていいかげんになったりしているためか、このような基本事項を守っていないダイバーが多々見受けられます。“自分の身は自分で守る”をモットーに安全で楽しいダイビングライフをおくってください。今回は、ライセンス保持者を中心にしたため専門用語が多くこれからダイビングをはじめようとしている方には分かりづらかったかもしれません。
次回こそ水中危険生物についての予定です。
(*まり きた みゅねらむ…インドネシア語で、「さあ潜ろう!」の意(mari kita menyelam!)。)