☆ Ngurisan(ヌリサン:断髪式)☆ |
健やかな成長を願い、子どもが生まれたら行う、髪を切る儀式。(生後何日目とか何ヶ月目と決まっている訳でなく、いつやってもいいとのこと。ちなみに、写真の子は生後3ヶ月です。)
では、どのように行われるのか、見てみましょう。
親族や近所の男の人たちが集まって、部屋から玄関にかけて壁伝いに並び、祈りを捧げます。(お祈りの一種らしいのですが、歌のように聞こえます。)
その前を、赤ん坊を抱いた男性が順々に歩いていきます。
祈りの言葉を口にしつつ、何人かの男性たちは、赤ん坊の髪を切り・・・
その他の男性たちは、赤ん坊の頭に、器に入った花や葉を乗せていきます。
男性が立っているところを一周したら、赤ん坊は部屋に戻されます。
(この子は凄く泣いていますね・・・お母さん曰く、「服がきついのよ」。大勢の大人に囲まれ、怖いんじゃないかと思いますが。)
集まった男性たちは祈りが一通り終わるまで歌い続けていました。
(およそ20分間)
行事には、食べ物がつき物!!断髪式が終わったら、豪華な食事が振舞われます。はじめに食べ始めるのは、さっきまでお祈りをしてくれていた人たち。感謝の気持ちを込めて。
さてさて、今日の料理は何でしょう・・・?もやしとインゲンのココナッツ和え、揚げたじゃがいもと牛の肺の和え物、牛の焼き串 ピーナッツソース、パパイヤの煮物、ヤギの煮物(前日に絞められたヤギ)、甘酢の漬物、えびの揚げ煎餅、ごはん。ロンボク島は、辛めな料理が多いのですが、今日の料理は全て辛さ控えめ。一枚のお皿に乗せていきます。
こんな感じ。
儀式に際し、ヤギが絞められます。(男の子が生まれたら2匹絞める、女の子では1匹と決まっているんだそう。)
親戚たちが集まり、自宅でヤギを絞め、行事の食事として供されます。
写真奥:これから絞められるヤギ
写真手前右下:使用するナイフ
帰りには、お菓子も用意されています。これが参列者に配られたお菓子。お祝い用なので、豪華です。
箱の中に入っているのは、左から、米粉&タピオカで作ったお菓子(マーガリンが結構入って洋風な味わい)、蒸しパン、米粉で作ったお菓子(バナナの葉で包まれ、中にはバナナが入っています)。
箱の外は、もち米で作ったお菓子としましまの米粉で作ったお菓子。
もち米のお菓子は、茶色の椰子砂糖が使われているため、この色です。ココナッツミルクが入っているので、甘く濃厚な味がします。カラフルなものを好む傾向にあるのか、お菓子は着色されているのも結構あります。ピンクはイチゴ、緑はメロンのような風味がかすかにありました。ちなみに、ういろうみたいな、しましまのお菓子の緑色はパンダンという葉から採られた色です。
今回用意されたのはおよそ200個。私も箱に詰める作業を、最初から最後までお手伝いしました。4人でやって、3時間くらいだったでしょうか。
食事を終えた客人たちは、しばらくの歓談を楽しみ、お菓子を手に帰宅します。
いかがでしたでしょうか。以上、ロンボク島から、子どもの健康を祈り、子どもを親戚や近所の人・親しい友人にお披露目する会、Ngurisanをお届けしました。