トラジャ・コーヒー見学 |
ここは、コーヒーとお葬式の文化で有名な場所です。
今回、トアルコ ジャヤ社のSさんに連絡を取って、コーヒー農園見学をさせていただきました。
(ちなみにTOARCOは、TOraja ARabica COffeeからつけた名前です。)
世界で生産されるコーヒーは、ロブスタ種とアラビカ種の2種類あります。
ロブスタ種は、コーヒー食品加工に使われるもの(インスタントコーヒーやコーヒー飲料)
アラビカ種は、ドリップコーヒー用。
トラジャコーヒーは、アラビカ種の中でも、最高峰といわれています。
9時に、お迎えに来ていただき、コーヒー農園に向かう。
ガタガタ道をジープで駆け抜ける。
車の中で、トアルココーヒーの歴史について、伺う。
もともとコーヒー農園のあったこの地方は、第2次世界大戦とともに荒地に。
しかし、1973年。
当時のキーコーヒー(当時の「木村コーヒー店」)副社長がトラジャの地に目をつけ、コーヒー農園を再生することにしたそうです。
車で走ってきた道は、当時は、獣道だったそうで、その道をすべて手作業で拡げ整地して車が通れるようにすることから始まりました。
その苦労は想像を絶するものだったと思います。
コーヒー農園と聞いていたので、一面コーヒーの木があると思いきや・・・。
実は、いろんな木々に囲まれ、コーヒーの木は点在しています。
聞くと、コーヒーの木だけだと、害虫にやられたり、風除けがなく、ダメになったりするそうです。
年に3~5回ほど花が咲き、おおよそ9ヶ月後に収穫されます。
収穫は木の状態を見てエリアごとに、収穫最盛期(5~7月)には1週間位のローテーションで回っていきます。
ですから1本の木に対して収穫は合計十数回行われる事になります。
ちなみに最盛期には一日に700人近くの人が収穫に入ります。
ベテランの人は一日に60kg以上も収穫するそうです。
緑から真っ赤になったコーヒーの実を地元のイブイブ(おばちゃん)たちが手摘みで刈り取っていきます。
次に、収穫されたコーヒーの実から果肉を取ります。
そして、滑りをとって、殻(パーチメントと呼ばれます)のついたまま乾燥します。
乾燥も、自然乾燥と機械を使っての乾燥があって、違いが出ないように、徹底的に管理して行われています。
乾燥したパーチメントを脱穀し取り出した生豆を一定の大きさ・比重に分けます。
大きければ大きいほど言いという訳ではなく、6.8~7.5mmがトアルコトラジャの規定です。
さらに、そこから、不良豆を取り除きます。
しかも!全部、手作業で。スゴイです!(ちなみに最盛期には一日100人位の人が手選別を行います。)
それを合格した豆で、今度はカップテスト。
「酸味」「苦味」「甘み」「香り」を判定します。
数々の難関をくぐり抜けた生豆は、その後、日本に輸送され、焙煎されます。
そして、初めて、みなさん消費者の手元に届くのです。
なんとも、気が遠くなるような長い道のり・・・。
当たり前のように飲んでいるコーヒーですが、そのコーヒー1杯になるまで、たくさんの人の努力と作業と労力と時間が使われているのです。
ありがたや。。。
今まで、「コーヒー1杯500円って、高いなぁ~?」っと思ってましたが。
なるほど、それだけの価値はあります。
早速、トラジャコーヒーをいただく。
待っている間、部屋の中に、コーヒーの香りが漂う。
口に含むと、トラジャ豆特有の酸味とほどよい苦味があって、香りが鼻を抜けていく。
おいしい。
ごちそうさまでした。
【トアルコ ジャヤ】
http://www.keycoffee.co.jp/contents/toraja/toraja.html
【タナ・トラジャに関する過去のブログ記事】
2009年4月24日掲載分「タナ・トラジャの旅」(☆きれいな写真とともに綴った旅行記☆)