環境教育隊員活動紹介(ジャワ島西ジャワ州チアンジュール県チボダス) |
20年度1次隊・チアンジュール・環境教育隊員です。
2008年7月下旬に、西ジャワ州チアンジュール県チボダスにある、グヌングデパンランゴ国立公園に、環境教育隊員として配属されました。ここ、グヌングデパンランゴ国立公園は、ジャカルタから車で2時間程度、(公共のバスでは8時間くらいかかったことがありますが)標高が1200メートル程度ですごしやすく、首都圏からの避暑客などでにぎわいます。
(写真)グデからみたパンランゴ
私で、この国立公園へは3代目の配属になります。配属先からの要請内容は、公園を訪れるビジターとくに小中高生にたいして、ごみ問題を中心とした環境教育プログラムを作成することと、地域の持続的な発展と自然保護を両立させるエコツーリズムプログラムの開発とそのプロモーションです。こうやって文章に書くと、とてもかっこういい響きに聞こえますが、実際にはなかなか活動は難しいものになります。まず、ごみ問題に関しては、インドネシアではゴミの道路や河川への投げ捨てが多く、公園の職員ですら一部にみられます。おそらく、これは以前は食べ物や包み紙は全部、植物などの自然物からできていて、投げ捨てることで自然に還元されていたものが、急速にプラスティック文化が入ってきたために起こっていると思います。ゴミの散乱状況をみていると、気の遠くなる思いですが、意識のあるカウンターパートとともに何ができるかを考えていきたいと思います。
(写真)公園職員出前授業
エコツーリズムに関しては、公園で何ができるのかをより具体的にわかりやすく提示し、そして必要な費用(入園料、ガイド料など)をクリアに明示することが必要と感じています。せっかく公園を訪れていただいたのに、公園側の説明不足等のために不愉快な思いをされて帰られたビジターもいらっしゃいます。公園のなかにはたくさんの自然があり、自然に詳しい職員の方や人を喜ばせるインタープリテーション技術がぴか一のレンジャーもいます。しかし、まだまだそういった公園が内包しているさまざまな資源が十分に生かされているとはいえません。ビジターと公園とをつなぎ、多くの人がここグヌングデパンランゴ国立公園で元気になり笑顔で帰っていただける、そんな仕事ができればと思っています。
(写真)公園スタッフ
ぜひ、皆さんもグヌングデパンランゴ国立公園にお越しください。職員一同、心からお待ち申し上げます。
(現在、公園のプロモーションが仕事です。興味をもたれたかたは、
yoshi.gede@gmail.comまでメールお願いします。 日本語で大丈夫です。)
***********************************************
関連記事紹介
1.2001年4月1日に上記隊員↑と同じくジャワ・チアンジュール県に派遣されていた
平成12年度1次隊の農産物加工隊員の活動紹介記事が
掲載されています。安全な加工食品、レトルト技術等の指導をされていた隊員です。
2.2001年9月1日に上記隊員↑と同じくジャワ・チアンジュール県に派遣されていた
平成13年度3次隊の環境教育隊員の活動記事が掲載されています。
上記隊員と同じ配属先グヌン・グデ・パンランゴ国立公園勤務だった隊員です。
(「グヌン」はインドネシア語で「山」の意。「グデ」「パンランゴ」は共に山の名前。
国立公園内には2つの山が聳える)
3.2002年2月1日に上記隊員↑と同じくジャワ・チアンジュール県に派遣されていた
平成14年度2次隊の柔道隊員の活動記事が掲載されています。
インドネシア最大の柔道館でナショナルチームの指導にあたっていた隊員です。
4.2002年11月25日に載った、「2」の筆者による
グヌン・グデ・パンランゴ国立公園の概要及び登山情報。
情報は記事作成当時のものです。
5.2007年2月6日に上記隊員↑と同じくジャワ・チアンジュール県に派遣されていた
環境教育隊員の投稿記事「物乞いの姿に存在感」が掲載されています。
インドネシアの文化に触れたものです。「じゃかるた新聞」切抜。