地域情報 ジャワ島…チアンジュール |
The Pearl in the crown of Jawa
Mt.Gede(2958m)
Gunung Gede Pangrango National Park
グデ山頂から見るJICAプロジェクトでお馴染みのグヌン・ハリムンへ落ちる夕日は格別。
グデの広大なクレーターウォールが紅く染まる瞬間、そこはジャワ王冠の真珠となる。
~~~(情報は2002年11月現在のものです)
Introduction
グヌン・グデ・パンランゴ国立公園(以下TNGP)は1980年インドネシアで最初の国立公園の1つとして指定される。名前の由来でもあるグデ山(2958m a.s.l.)、パンランゴ山(3019m a.s.l)の2峰を有する、面積は15.196ha。西ジャワ州に位置し、多くのユニークな山岳系動植物が生息し生物多様性保全的にも世界に広く認識されている。首都ジャカルタ、バンドン、ボゴール等近郊の都市を中心に登山者を含め来訪者は年間約5.0000人。来訪者によるゴミ問題、周辺地域住民による違法伐採といった問題も多く、環境教育、エコツーリズムの必要性が叫ばれている。
登山ルート
主要な登山道はCibodas、Gn・Putri、Salabintanaの3つ、チボダスゲートからが最も一般的。
チボダス~グデ山頂 9.7k 6時間(下り4.5時間)
山頂~Gn・プトリ 6.9k 4.5時間(下り3時間)
標高差は約1800m、ちなみに富士山(3776m)は約1500m。
期間
ほぼ通年可能ただし12月、1月は入山規制有り。
天気
乾季は5月から9月、雨季は10月から4月、特に12月、1月は暴風雨になることが多く非常に危険。年間を通し雨が多く年間降水量は4000~5000mm、昼過ぎから天候が崩れることが多く、行動は午前中が安心です。チボダスゲート(1200m a.s.l)の平均気温18℃、山頂は風も強く5℃まで下がることもあり防寒対策が必要。
一般的なスケジュール
・御来光参拝(徹夜)
10:00pm チボダスゲート出発 ~5:00am山御来光参拝後帰路 ~昼頃 チボダス
・日帰り登山
6:00am チボダスゲート ~1:00pm山頂 ~6:00pmチボダス
・ゆったり登山
1日目 9:00am チボダスゲート ~4:00pm山頂 幕営
2日目 御来光参拝 9:00am ~12:00pm G・プトリゲート
登山技術
基本的に登山道に関しては特に難しい登山技術は必要としません。ただし途中、両手の支持が必要な急な岩場もあります。
交通機関
バスでジャカルタからターミナル・ランブータンへ、チアンジュール、バンドン行きに乗り換え途中、チボダスまたはチパナスで降車。そこからチボダス行きのアンコタ(黄または青)に乗り終点まで。(100km 3時間)バンドンからはボゴール、ジャカルタ行きに乗りチボダス、チパナスで降車、チボダス行きのアンコタに乗り継ぎ。(80km 3時間)いずれもアンコタは夜8:00位まで。
宿泊
チボダス周辺のコス、ヴィラは1泊朝食つきでRp.50000が相場。夜はとても寒いので毛布のある所が無難でしょう。チパナス周辺にはホテルも多い。(2002年11月現在)
食事・飲料
TNGP内には富士山のように山小屋もありませんので、各自で用意する必要があります。通常の登山では1泊なので麓のチボダスで数食分のお弁当を買うのも良いでしょう。AQUA等の飲料水はチボダスではとても高いので地元で用意したほうが良いです、水量は1リットルで十分で、途中カンダンバダック(2200m)の湧き水で足して行きます。
トイレ
チボダスからの登山道には数箇所のトイレが設置されていますが現在はすべて壊れていて使用できません。森に入り用を足すこととなります。トイレットペーパーを持参しましょう、水に溶けにくいティッシュペーパーは使用を避けてください。
携帯電話
チボダスゲートから2.5k付近までと山頂のみ通話が可能です。
装備
日帰り登山では雨具、靴(踝まであるもの)、食料、飲料、懐中電灯、カメラ、ゴミ袋等。テント泊の場合、以上の装備とテント、調理器具、寝袋、マットレス、フリース等の防寒着が最低限必要になります。大きめのゴミ袋があると色々使えて便利です。
ガイド
事前予約にて公園職員によるガイドを付けることもできます。ガイド1人 Rp.250000。初めての登山には安心でしょう。
登山ルール
今年4月より入山規制が設けられました、登山の3ヶ月から3日前までに許可証を入手しなければなりません!
入園料 Rp.2000 保険料 Rp.2000
国立公園内に入るすべての来訪者はチケットを購入しなければなりません。
1. 登山を希望するときはチボダスの公園事務所、スラビンタナ・リゾート、又はグヌン・プトリ公園事務所で'ロング
トレール'許可書を入手してください。
公園事務所受付時間
月曜日から木曜日 07:30-15:30
金曜日 07:30-14:30/19:00-21:00
土・日曜日 08:00-14:00/19:00-21:00
提出書類
ⅰ.パスポートのコピー
ⅱ.17才未満の場合、両親の承諾書
2. 園内に入る前にパーク・レンジャーが所持品、許可証をチェックします。
3. 園内にペットの持ち込みはできません。
4. 火器・武器類、及びナイフ(刃渡り12㎝以上)の持込はできません。
5. ラジオ、楽器の持ち込みは許可を得た場合を除き禁じられています。
6. 森林火災の危険がある為、キャンプファイヤーはできません。
7. 公園の所有する一切に対し落書き、移動等の破壊行為を禁じます。
8. 植物の採取は違法となります
9. メイントレールを歩きましょう、近道は危険を伴うほか森にダメージを与えます。
10. ゴミを捨てないで!ゴミは持ち帰りましょう。
11. シャンプー、石鹸の利用はできません、川の汚染につながります。
12. 出発する際は許可証をパーク・レンジャーに提出してください。
13. アルコール類の持込はできません
TNGPの七不思議
夜、森の暗闇には光るキノコが!!!
チベリウム滝には聖者が行水を!!!
登山道途中の滝は水温70℃!!!
スリヤカンチャナ・メドウではクラトンやペガサスの夢を見る!!!
登山者は登山靴を手に持ち、ビーチサンダルで山登り!!!
山頂に咲くエーデルワイスは永遠の愛のしるし(採取厳禁)!!!
テラガ・ビル湖は水の色が緑、青、茶と変色!!!
TNGPには1000種以上(ラン科は200種)の植物が自生し、ラフレシア(Raflesia Rochusinil),食虫植物のウツボカズラ(Nepenthes gymnaphora)などの珍しい植物も見ることができます。その他、動物ではヒョウ(Panthera pardus),ジャワ手長猿(Hylobates moloch),ジャワクマタカといった希少種も多く生息。
「インドネシアに住んでいる」から「インドネシアを知っている」へ、未知なる自然、文化を持ったインドネシア。ただ珍しい自然を見物するだけであれば、それは名所旧跡が珍奇な自然に置き換わっただけに過ぎません、そのベースには自然と共に生活する人々との相互理解の精神があることを感じてください、訪れる土地の自然、文化を尊重し初めて「知る」ことになります。異国で暮らす私たちにとって常に意識すべきことであると言えるかも知れません。
一度はインドネシアの喧騒から離れ素晴らしい熱帯の森、自然を感じてください。
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