大繁殖 |
わたしの身に起こった出来事は、恐ろしくそしてとても気持ちの悪い出来事でした。
一年前、任国外旅行・総会を終え約1ヶ月ぶりでコス(アパート)に戻り、自室の部屋のドアを開けた途端、なんとも説明しがたい嫌なニオイがしていました。
通常部屋に居るときは、たいていお香を焚いているか、香水を部屋にスプレーしたりネコのテリトリーづけみたいなことをしていて、自分の部屋の匂いは把握しているのですが、そのときはなんともいえないイヤ―なニオイがしていて、“空気が滞っているのかな?”と深く考えずに荷物の片付けをしていました。そうしているうちに暑くなったので、mandi(水浴び)をすることにしました。
意識せずに、kamar mandi(バスルーム)のドアを開けると白かったはずのタイルが真っ黒に・・・「なんで??」と思いよく見てみると隙間のないくらいゴキブリが・・・
「ぎゃーーーーー」
あまりの出来事に身動きできずに天井を見上げると、天井にも隙間のないくらいゴキブリが!!急いでドアを閉め、部屋中を見回すと机の下やクローゼットの裏、部屋の隅々にゴキブリの死骸がたくさん・・・
わたしの部屋がゴキブリ繁殖の場として使われていたのでした。
しかも死骸の肉の部分はアリに運ばれた後らしく、げじげじのついた足、頭の白い部分などばかりが散らばっています。部屋の悪臭の原因はゴキブリの臭いか・・・と脱力しつつも自分の部屋だし仕方なく片付けることにしました。
10匹くらいなら、コスの友達に「お願い」と頼むことが出来たのですが、そのときは死骸も合わせたら優に100匹は越えていて、あまりの数に頼むのも恥ずかしく自力で処理することにしました。
しかし、バイゴンが足りなくなった & 疲れて早く眠りたいという気持ちからその日はインドネシア人の友人宅へ逃げ出すことにしました。
その翌日、バイゴンスプレー式3缶、詰め替えタイプ1式、部屋の芳香剤念のために10袋を購入してお昼の前に自分の部屋に戻りました。
勇気を出して、kamar mandiのドアを開けるとゴキブリたちはのんきに構えていたので、そこにバイゴンを思いっっっきりスプレーしました。すると、ゴキブリたちが一斉にシャカシャカと部屋の方に逃げてきたのであわててドアを閉めたのですが、ドアが閉まる前に逃げ出してきていたゴキブリ、隙間から出てきたゴキブリでわたしの部屋はまたゴキブリだらけになりました。
しかし、バイゴンが効いたのかみんな弱っていたので、箒で外に出していたらコス内のおじちゃんたちが “わかみはなにをやっているんだ?なんでそんなにゴキブリがいるんだ” と集まってきたので、恥ずかしくなり、部屋のドアを閉め、ひっそり処理することにしました。
しばらくして、kamar mandiのドアを開けてみると、バイゴンにより死滅したゴキブリたちが床にひっくり返っていたので、トイレ用のブラシをゴキブリの足のげじげじ部分に絡めてどんどん便器へ投げ入れました。まだ生きているのもいたのでさらにもう1缶撒き散らしドアを閉め、彼らが絶滅するのを待つことにしました。
その間に扇風機を強風でまわし芳香剤の封を開けたり香水を撒いたりして、いいにおいの部屋にしたかったのですが、そう簡単には彼らの臭いは消えず、ゴキブリの臭いの部屋のままでした。
わたしが部屋を彼らに占領されてしまった原因としてはトイレの便座をあげっぱなしにしたまま留守にしてしまったことで、彼らの繁殖に必要な水の供給所になってしまったことでした。
その後
部屋に居る時にゴキブリがどこかにいると、敏感にかれらのニオイをキャッチできるようになりました。
日本にいたときはゴキブリが大嫌いで、寝る前にゴキブリが出たりすると、怖くてなかなか眠れないということが何度かありましたが、このときの大繁殖の経験から素手でも捕まえられるようになりました。
寝ている時にゴキブリが肩に乗っていたこともありましたが、手で払いのけて終わりです。強くなったものです。
みなさんも雨季に長期間部屋を空ける際は、気をつけてくださいね。便器のフタは閉めて出かけた方がいいですよ。では。