まとめ号~活動編~ |
今回は、2年間の活動を振り返ってみようと思います。
活動先の中学校は生徒数400名余りの中規模校。
同僚の教員たちは陽気でおしゃべり好き。休み時間が終わってもお菓子を食べながら、話に花を咲かせています。
活動当初は、理科実験室の掃除と実験器具の整理整頓を行いました。
試験管やビーカー、人体模型、電源装置など実験器具は揃っているものの、現地教員は実験経験が少なく使い方がわからないという状況でした。
そこで、実験室にある器具や身近なものを利用した実験を現地教員に提案。ストローを使った静電気の実験や、リトマス紙を使って水溶液の性質を調べるものなどを紹介しました。
実際の授業では、現地教員がメインになって実験授業を行いました。
生徒も実験は好きなようで、器具を取り合いながら実験をしていました。
・リトマス紙を使った実験
当初は、実験のできる理科教員を育てるという目標で活動を行ってきたのですが、活動が1年を過ぎたころ、一緒に授業に入っていた教員が他校に移動し、後任がまったく来ないという状況になってしまいました。
教壇に立つ教員がいなくては授業が成り立ちません。
活動対象を生徒に切り替え、私が直接授業を担当することにしました。語学力が足りない分、視覚的にわかりやすい教材を作り、葉緑体の光合成の条件を調べる実験や手作り教材を利用した原子構造の授業などを行いました。
・原子構造の授業
もうひとつ取り組んだのが、計算力の定着。数学の時間に平方根や指数計算を勉強していますが、実際は掛け算が十分ではない生徒がほとんど。理科の授業の最初の10分を使って100マス計算を実施しています。すぐにカンニングしようとするので、常に目を光らせています。
・百マス計算中
毎週1回放課後に日本語講座を開講し、毎回15名程度の生徒が参加してくれました。
簡単な挨拶や自己紹介など、発音をアルファベット表記にして教えていました。
日本の中学校から壁時計を寄付してもらう機会があり、お礼に日本語でメッセージビデオを作ったり、浴衣を着て日本の文化を体験したりととてもいい思い出になりました。
生徒が大人になってから「昔、日本人のセンセイがいたな。」と思い出してくれたらうれしいです。
職場のみんな、生徒たち、お世話になりました!