南スラウェシ州「野菜を食べようキャンペーン」(第6号) |
南スラウェシ州には、保健・栄養・野菜栽培・料理・教育など様々な職種の協力隊員が活動しています。
南スラウェシ州の各県は、ほとんどが海に面しており、一般の家庭料理は、ご飯(米)と魚が中心です。そのため、野菜を食べる習慣がなく、栄養の偏った食事をしていることが多いと感じています。
そこで、各隊員がそれぞれの専門分野を生かして協力し合い、大人も子どももおいしく野菜を食べて健康生活が送れるようにキャラバン(各地を回りながら野菜の講習をおこなう)をすることになりました。
南スラウェシ州ボネ県で野菜栽培という職種で活動をしています。カカオ、稲などを主に栽培している地域。小さい畑で野菜が植えられているのを見かけますが、うまく栽培できていなかったり、よく育っても収穫されずにそのまま畑に残されている野菜をよく見ます。
村人が野菜を食べない理由は調理が面倒だったり、調理方法を知らないことからきているようです。簡単に作れて、しかもおいしいインスタントラーメンがあるじゃないかと村人はよく言います。自分たちの食べるものの栄養についてもあまり気にしていない様子。
野菜を栽培に関してだけでなく、栄養に関する知識、食と健康のつながり、調理方法まで知ってもらうことが今のこの地域で必要なことだと感じました。そんなところキャラバンAyo Makan Sayur(野菜を食べようキャンペーン) が始まりました。
私の活動している県での開催地は、農民グループの集会所。村の農民グループのリーダーと打ち合わせをして、ここに農民グループ、女性農民グループを呼んで栄養バランス、野菜栽培、野菜を使った調理方法の3つの講習を行ないました。
これまでの習慣はそう簡単に変えられるものではないでしょう。でもこのキャラバンをきっかけに住民が少しでも意識してるようになったら、そしてそこに隊員やキャラバンに協力してくれた現地の公務員、ボランティア達が継続して啓発活動をしていけば、いつかは良い変化が訪れると思っています。