GOMIHIROI |
当環境局では、市内の緑化やゴミ収集車の運行、地域住民への3R(Reduce Reuse Recycle)セミナーやコンポスト普及などの啓発活動を行っています。配属されて1年が経過しましたが、市内の廃棄物に関する問題意識は2つあると感じます。1)現在利用しているピユンガン地区のゴミ集積場が2012年までに満杯になること、2)インドネシア第2の観光都市なのに、街にゴミが散乱していること。
私のここでの提案は、「子供への環境教育を充実させて、ゴミを減らす意識を若いうちから根付かせませんか?」というものです。環境教育は若ければ若いほど効果があると言われているので、インドネシアの子供たちをターゲットに活動を続けています。
最近は小学校高学年を対象に、体育の時間を利用させてもらい、学校の周辺をゴミ拾い&ワークショップを行いました。Gerakan Ambil Sampah(ゴミ拾い運動)通称GASというかっこいい名前を考えたのですが、インドネシアの同僚たちからは「もっとインパクトのあるものがいい」とダメ出しされ、結局“Gomihiroi”という日本語名で普及していくことになりました。
環境対策に熱心なジョグジャカルタ市内のマルスディリニ小学校にて、4年生から6年生の2クラスずつ、3日に分けて合計6回行いました。1クラスを数名のグループに分けて、各グループに当局職員を一人つけ、学校周辺でゴミを拾わせます。
拾ってきたゴミを今度はグループ内で分別させ、付箋に書かせ、どのゴミが最も捨てられていたかをグループごとに発表させました。(多かったのはプラスティックゴミとタバコでした)
このゴミ拾い体験型ワークショップを通して、ポイ捨てすることは簡単だけれどもゴミを拾うとなるととても大変で汚くなるということ、そして分別して捨てることの重要性を実感してもらいました。今後は街でゴミのポイ捨てをしないこと、なるべくゴミを出さない努力をすることを全員で約束しました。(インドネシアでも約束するジェスチャーは日本の指きりのように小指を使うみたいです。)この地道な約束が、ゆくゆくは市民全員のポイ捨ての抑止につながっていけばいいなと思います。
そしていつかはインドネシア全土で“GOMIHIROI”という日本語が聞けたら、日本人としてはうれしいですね。(伏線)
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※この隊員の過去の記事※
●活動紹介記事(2009年5月1日掲載分)・・・赴任後半年ほど経ったころの記事
環境教育ワークショップの様子(2009年8月13日掲載分)・・・インドネシアJICAボランティアによる総会時に開催されたワークショップ
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